57 20211001金

 今年もあと3カ月となった。

 最近は仕事や生活に対する抑うつがひどいが、なぜなのかと考えると、端的に言って、「理想の自分とかけ離れているから」なのだろう。

 なりたい自分とは何なのか?すぐに思いつかないが、何か価値を生み出しているということに尽きると思う。堂々巡りのルーティンワークではなく、何か新しいものを作り出す手つきが仕事の中にあるということだ。

 本来的には、自分の仕事はクリエイティブ職にあてはまるのだろうが、まったくそんなことは感じられていない。最近、優れた人物に会い、胸を打つ話を何度か聞いたこともあり、このままではいけないと強く思い始めている。あまり人のせいにせず、自分でこの状況を改善したいものだが。

 ただ、この数日実感したことがある。それは、私が本の豊穣さを信じているということだ。自分が作りたい、というのとは違うと思うのだが、文化・文芸・芸術がいかに社会と関わりあいながら存在し、いかに重要なくさびであるか、もっと世間に認めてもらいたいと思っているということだ。いわゆるリベラルなジャーナリストのように、一方的に訴えるのではない。ただ、思想や言葉がこの社会を形作り、本が記憶していくという奇跡を、世間と共有し、尊びたいのだ。

 まとまらない。研究者になりたいと思ったこともあったが、怠惰な私には無理だと確信していた。それでよかったと思う。じゃあ、私にはなにができるのだろうか?

 とにかく誇りを持って仕事がしたいというか、生活をしたい。愚痴ばかり言っていたら魂が腐るのは、会社にいる他人を見ていて、本当にそう思う。誇りが持てない生き方をしたくないと、強く思う。