20 おすすめ道の駅(北海道)

20190715 月曜日 

 

    今日、趣味を書けと言われた。恐るべきことに、書けなかった。

 学生のころは「ピアノ演奏」「音楽鑑賞」「読書」「旅行」「飲酒」とか書いていたけれど、すべて時間、心、お金の余裕が全てそろっていなければできない。だから、就活のエントリーシートに「趣味:ピアノ演奏、読書、海外旅行」とか書いていたの、普通にやばいと思う。今の私が見たら、その時点で落としたい。親の金でイキってんじゃねーよと。夜間の土木工事だの夜間のイベント会場設営でもやって金を稼いでいるなら許容範囲だが、私はマカロンとかケーキを売っていたので。あと、自由にどこか行けるという身分は社会人からしてみると非常に憎たらしいので、「趣味は筋トレです」とかが色々な意味で適切なので良いと思う次第です。

 ともかく、すべての趣味をこちらで失ったわけだが、鉄道に乗ったり、廃線跡をめぐったり、道の駅めぐりはかなり熱心にやっていて、あと5駅で道内の道の駅は全部行ったことになる。でも趣味欄に書くと恥ずかしいので、書けませんねえ。ということで、こっそり暫定ランキングを発表したいと思います。画像はないので、気になったら北海道に来てください。可及的迅速に。

 

1「うとろ・シリエトク」(オホーツク・斜里町ウトロ)

 これはもう、道の駅の魅力というか、知床という世界自然遺産の地にあるというアドバンテージでぶっちぎり。海鳥たちの声、港のざわめき、おいしい空気、オホーツク文化の神秘的な雰囲気に満ち満ちていて、最高。道の駅も、知床の自然文化を紹介する観光情報窓口としてすばらしく機能していると思う。時間の都合でご飯は食べられなかったが、イートインも美味間違いなし。何もかもが正解。まあでも道の駅目当てで来るのではなくて、登山とか流氷ウォークとか、知床を100パーセント楽しむ目的で訪ねるべきですね...

 

2「にしおこっぺ花夢」(オホーツク・西興部村

 私は薔薇園とか庭園が好きなんですが、なんと道の駅に併設されている。西興部村はその9割が森らしいのですが、空気がおいしい(空気がおいしいしか言ってない)。本気の秘境。鹿も大量発生しているので、鹿が様々なところで活用されている。鹿肉、鹿皮のしおり、鹿皮の小銭入れ... 捕鯨どころで喚いているオーストラリア人に見せてやりたいですね。鹿肉はパサパサしていてあまり好きじゃないです。道の駅までの風景もすばらしいですね。ただ、花夢で「かむ」って読ませるのはちょっとセンスを疑います。

 

3「摩周温泉」(釧根弟子屈町)「ぐるっとパノラマ美幌峠」(オホーツク・美幌町

 いずれも道東の湖周辺です。「摩周湖」「屈斜路湖」「阿寒湖」と3つほどがまとまって存在しており、「阿寒摩周国立公園」のなかでしっかりと保護されておるわけです。ということでまとめてランクインさせましたが、特に「道の駅 摩周温泉」は足湯あり、お土産物あり、まわりにレストハウスもあり、栄えてるな〜と感心。なぜここまで道東は道の駅が充実しているのかなあと思ったのですが、答えは簡単。観光業で儲かっており、収益も見込めるからでしょうね。「道の駅 ぐるっとパノラマ美幌峠」はその名の通り、日本最大のカルデラ湖である屈斜路湖を一望できる展望台が中にあり、なかなかよかったです。

 

4「ピア21しほろ」(十勝・士幌町

 ここはとにかく肉がうまい。きわめておしゃれなイートインスペースがあり、そこでハンバーグとかステーキを食べられるのですが、付け合せの野菜もふくめてうまい。なぜならそこは十勝だから。東京が「現代日本の台所」ならば、北海道は「高い原材料の産地」となるわけですが(何も例えていない)、なかでも十勝は広い草原が広がる平野で野菜も酪農も肉も、となんでも手がける胃袋を応援する地域です。外国人実習生、大丈夫かな?あと、道の駅自体が新しく、清潔でオリジナル商品とかも豊富。道の駅から地域創生をしていく気概を感じます。

 

5「あいおい」(オホーツク・津別町

 国鉄廃止とともに消えてしまった相生線の北見相生駅があった場所にひっそり佇んでいますが、道の駅で販売している「クマヤキ」が全国的に人気を博し、私が訪ねた日もクマヤキを求める人たちで行列ができていました。クマヤキ、とても可愛くて美味しい。皮はベビーカステラとたい焼きを足して2で割ったモチモチ加減で、中身の餡は地元産らしく、上品な味でした。クリームもしつこくない。で、津別町ゆるキャラがいるらしく、それをモチーフにしたマグカップなどの実用的なグッズがそろっていた。鬱蒼とした森林が覆いかぶさってくる道をドライブして、開けたところに天国があった、って感じ。

 

6「なないろ・ななえ」(函館・七飯町

 七飯町の道の駅は一体、何回リニューアルしたら気がすむの。というくらい、毎回新しいものが陳列されています。函館からほど近いので儲かっているのだろう。地元ワイナリーのワインや、ワインのつまみ、函館管内のおいしいものが揃っているので、函館駅で買うより充実した商品ラインナップじゃないのか?と思う。あと、ここでは「利き酒」ならぬ「利きりんご」ができる。七飯町はりんごが有名なのですが、いろいろなりんごの種類のジュースを飲み比べて、それぞれの品種の特徴を味わえるのです。これはもっと知られていいと思う。

 

7「厚岸グルメパーク」(釧根厚岸町

 厚岸といえば、牡蠣でしょう。広島だのなんだの、厚岸の牡蠣はすこぶる大きくて食べ応えがあるのに、うまいんだなこれが。レモンかけても、レモン塩かけても、何したってうまい。道の駅には牡蠣を死ぬほど食べられるオイスターバーや牡蠣小屋がなぜか何店舗もあって、お好きなところでお好きな食べ方で。あとは厚岸、ウィスキーの蒸留所があり、ウィスキーやスピリッツも販売している。港を見ながらジュルリと牡蠣をすすると幸せになれます。なお、私は道の駅探訪はいつもひとりなので、ひとりで寂しくすすっているわけですが...

 

8「流氷街道網走」(オホーツク・網走市

 網走の道の駅はもはやインフラ。流氷を見ることができる砕氷船の乗り場でもあり、イートインコーナー、お土産コーナーも充実。網走ビールが全種類買えたり、海産物も揃っている。オホーツク海に面する自治体でもっとも栄えており、中国人観光客も大挙しているので、きちんと観光客の受け皿になるべく努力しているよう。鉄道駅のこと、みんな忘れてない?網走駅、何かあったっけ?カフェがあったっけ...。

 

9「みなとま〜れ寿都」(道央・寿都町

 日本海に面した静かな港、寿都。いうまでもなく良質な海産物を水揚げしまくっている。道の駅では海産物をセンスよく盛り付けたラーメンなど、おいしい食べ物が様々提供されている。港をながめるテラスで食べるのも一興。ただ器が使い捨てみたいな素材なのは改良したらどうかとは思う。せっかく何を食べてもおいしいので。

 

10「サーモンパーク千歳」(道央・千歳市

 新千歳空港からほど近い道の駅。街中にあるため、駐車場が足りなくなるのが悩ましいが、コンテンツとしては最高。支笏湖〜鮭が遡上する千歳川の生態系を学べる水族館を備えていて、触ったり餌やりを見られるなど、楽しい。千歳は札幌に近すぎるので、もっと支笏湖付近とかにしたらよかったんじゃないの?とか思ったりもします。

 

 

番外編

石狩「あいろーど厚田」

 言わずと知れたS価学会の第二代会長、戸田先生が生まれた学会の聖地。石狩市のHPえは「地域の偉人」として紹介されており、市の担当者はもしや...と思わされる書き振り。道の駅のかたわらには戸田先生の生家もあって、道の駅からバリアフリーなスロープがついていて、シームレスに見学できる。ありがたがるのは一部の人だけじゃないのか。いや、偉大だとは思いますよ。あと、厚田付近では石油が産出していたそうで、土地の特徴、自然、歴史がしっかり説明されている。もちろん、そのなかで戸田先生も含まれている。あと、「にしんばってら」という、数の子を酢飯でつつみ、にしんを上に乗っける食べ物が日本海側に伝わっているのですが、それが買える。非常にうまい。

 

「スタープラザ芦別

 目の前に石川県出身の新興宗教の巨大施設がある。あ、それだけじゃなくて、「ガタタン」という地元のチャンポンのような食べ物があり、それが食べられる。うまい。でも、目の前に新興宗教の巨大施設がある。なぜかというと、むかしむかし、バラマキ政策でお金をもらったはいいが、何に使えば有益か考えず(?)、いろんなバカみたいなものを作った夕張市というのがありましたーー芦別市も例に漏れず「北のみやこ・芦別」をコンセプトとして、五重塔だとかをいろいろ作ってしまった。それを維持管理できないため、方々に転売され、最終的に買ったのが例の新興宗教ってわけです。この新興宗教は某メディアを相手取って訴訟も起こしており、アンタッチャブルな雰囲気がありますね...